最近のSonyはコンピュータ内蔵リチウム電池不具合で大損害を頂戴した上にPlayStation3の誤算。かなり不調気味。
立花隆が日経BPのcolumnでこんな記事を書いていた。
「ソニーはどこへ向かうのか PS3の可能性と不透明な未来」(「立花隆の「メディア ソシオ-ポリティクス」)
いわずとしれたPlayStation3での誤算
・生産間に合わず出荷台数だせず。スタートダッシュに失敗。
・Wii,Xbox360の低価格に引きづられ性能にあわない価格設定
(一台あたり3~4萬の赤字?)
・僕がいまだ購入の気配なし
価格設定の赤字はソフトのロイヤリティで回収するらしいがハードの普及と有力ソフトの発売が必要でしょう?。そのジレンマうまくいくんかな。
んでそのPS3性能について。
これまでのゲーム機は、たとえば、自動車レースをゲームにする場合、自動車が衝突事故でグシャとつぶれる場合など、実際にはありものの映像をつなぎ合わせてそれらしく見せるだけだったが、プレステ3の場合は、事故の初期条件を与えたら、コンピュータの中で本当に事故を起こしたと同じ映像を物理学の法則に従って、計算によって作り出してしまうことができるのである。これはゲーム機というより、計算物理シミュレータそのものなのである。
これはすごい、事実を模倣するというゲームの定義自体変えかねないね。。
正にゲームというシュミュレータでしょう。
学生のとき学内の端末でやってましたがそれが家庭用ゲーム機で。しかも特定の現象だけじゃない。あーすごい。
そしてなんといってもそれは支えるのはPS3に内蔵される半導体チップ“Cell”。
IBMと東芝と2003年度から5000億円もの投資がされ開発。
この性能、あの地球シュミレータを構成するスーパーコンピュータ4台分。それが小さなチップになってしまったらしい。これが家庭用ゲーム機(いやゲーム機と呼ぶべきなのか)に使用され、月に100万台というペースで行き渡ることになる。
それがどれくらいすごいのかよくわからんが、立花さん曰く
社会はこれから、あらゆる領域にスパコンパワーが入りこんでくることで、大激変を起こしていく。
チップになったスパコンを使いこなせるかどうかで、これからの時代、個人も組織も大化けする人と沈む一方の人が出てくる。国家の国力全体がそういう人がどれだけ出てくるかによって左右される時代がやってくるのである。
技術の発展は本当早い、常に変化している。ゲームだけじゃなくいろんな分野の技術変化を追うだけで日々暇することはないんじゃないかな。
そして最後に
ソニーは、プレステ3と“セル”の開発によって、スーパーコンピュータをチップにしてしまった。しかも、その大量生産技術を開発することで、それを安価な部品(チップ)に変えてしまった。しかもそういうチップをアッセンブルした民生用機器を開発してそれを商売にしてしまうというとんでもない新しい技術世界のトビラをいま開こうとしているのだ。
これがうまく展開していくと、ソニーは21世紀の電子産業界で、20世紀にインテルが果たしたような役割を果たすウルトラ級の巨大電子産業になってしまうかもしれない。
だそうよ。。。