ネット上に仮想世界を作り上げる「Second Life(英語版)」ブームになっている。
(「Second Life」、登録ユーザー数200万人達成–わずか8週間で倍増)
「Second Life」では永続的な3Dオンラインフィールドが用意してあり、そこへ多数のユーザーが参加、それぞれが仮想世界を楽しむというもの。現在も有料サービスはあるが、基本的には無料で利用可能。
オンラインならではのコミュニケーションに加えて、「Second Life」ではオンラインコミュニティと呼べないほど自由度が高くクリエイティブ要素が大きい。
実際にフィールドの構成物(建物、乗り物、)を作成、プログラムをコーディングしてゲームを作成してユーザー同士で楽しんだり、そして何よりゲーム内の貨幣を現実の現金に変えることができる。つまりゲーム内で経済活動が成り立つのである。
既に「Second Life」内で売買をして現実での生計をたてるであったり、ゲームを作成してゲームメーカーへ販売(「Second Life」内での生成物すべての権限が作成者に帰属するらしい)などの実績がある。
実際にIBM,Sun Microsystems,ロイター通信,Nissanなどが「Second Life」でコミュニティを作成、記者会見、製品発表、カンファレンスを「Second Life」内でやってしまおうというのだからいかに注目が集まっているかがわかる。
この現実貨幣へ変換という設定。きたるべくしてきたなと感じた。
経済活動も行われ、まさに仮想現実となっている。
Web2.0提言者ティム・オライリーへのインタビューもおもしろい「(ティム・オライリー氏への最新独占インタビュー,「Second Life」「RMT」を語る」)
――Second Lifeの住人(ユーザー)は,社会・経済活動から政治活動まで,現実世界をシミュレートしようとしている。しかし,なぜ現実世界と同じことを仮想世界で繰り返す必要があるのか?それが一体,何になるのだろうか?
注意しなければならないのは,今の仮想世界はまだ初期段階にあるということだ。それはちょうど1994年頃のWebのようなものだ。当時のホームページは,せいぜいパンフレットのようなものだった。そして人々は「こんなものが何の役に立つのか?」と言ったものだ。しかしその後,Eコマースなどが生まれて,人々はWebが持つ経済的な意味を理解した。
つまり現時点の仮想世界はまだパンフレットのように未熟なものだ。それは今後,発展を遂げ,やがて現実世界でやり難いことを仮想世界で実現できるようになる。もし,それが良いものなら,人々はそれを現実世界に応用するだろう。
これが来年日本版が公開される(「Second Life(日本版))」
興味深いのは、米に比べ日本は解放されたネットに対する警戒心は強い。
ユーザーの身分が確認できる閉ざされたコミュニテイmixiがブームになるのも一例だろう
ネットにはもっとおもしろいものがたくさんある。リスクではなくメリットをよく見て欲しいとおもうのではあるが。
さまざまは物議を催すだろう「Second Life」。
これを見逃す手はないと感じるのは僕だけではないはず。